そして今度は居間の方へ入ると、当時小学四年生の長女がテレビを見ていました。

「お父さん、7月10日になったらいなくなるからね」と言ったら、この子だけが「どうしちゃうの」、「いや死ぬかもしれない」と言ったら、私のほうをじっと見上げて涙をいっぱいに溜めて泣き出しました。

私が、「でもお兄ちゃんがいるからいいだろ?」と言ったら、元気よく「うん!」と言ってそれで終わりました。こうして家族には案外あっさりと話がつきました。