お坊さんが言うのだから間違いない、やっぱり死ぬのだと思いました。気分がそんな感じになってきて、死ぬのが恐いとは思いませんでしたが、次第に無気力になっていくのを感じました。受話器を握りしめたまま呆然としていました。

そして電話の向こうのお坊さんもこちらの私がいつまでも黙っているものですから、気にされているのを感じます。ちょっと脅しすぎたかなという感じだったかもしれません。

「まぁでも、7月10日というとあと半年もあるしなぁ」と言われて、でも私はちゃんと計算してあと5ヶ月しかないと思っています。お坊さんは続けて「こちらに来たときは電話してくれ。一緒に酒でも飲もうや」と伝えます。

私は、いや飲めない、この人につきあっていると振り回されてしまう、と思っています。「いや結構です」と、大人気ない口調で一言告げました。自分から電話をかけておいて「失礼します」と電話を切ったのです。そうです、失礼です。二度と電話をするものかと思いました。